学林
去る6/21(水)に高1生の「学林」の活動がありました。これは、4月の「新入生オリエンテーション」、5月の「一浄上人御法話」に引き続き行われたもので、今回は「遊行寺探訪」ということでありました。高入生は2限に、一貫生は3限に分割しての実施でした。それぞれ、まずは遊行寺御本堂で大正大学准教授、前時宗宗学林学頭の長澤昌幸先生から20分間の講義(遊行寺や時宗について)を受け、その後、事前に調べておいた遊行寺境内で「気になるところ」に足を運び、各所に設置してあるQRコードから入る説明サイトを参考に、藤嶺藤沢の「母体」である遊行寺について学ぶというミニフィールドワークを体験したのです。
まず、長澤先生のお話ですが、短い時間ながら、生徒の皆さんが「へぇ~、そうなんだ」と思えることが随所にあり、私自身も楽しめました。また、多くの生徒が訪れた遊行寺境内のポイントは、やはり「敵御方供養塔(国指定重要史跡)」であったようです。こちらは、その説明によると「境内東門を入ってすぐ左にあります。怨親平等の碑とも呼ばれる南無阿弥陀仏の碑は、室町時代の応永23年(1416)に、上杉氏憲(禅秀)が足利持氏に対して反乱を起こした時、幕府は持氏を援助したため氏憲は敗れ去りました(禅秀の乱)。この乱によって両方に死傷者が多く出たので、遊行十四代太空上人は、一山の僧と近在の人々と共に敵味方両軍の傷ついた人たちを収容して治療を行うとともに、戦没者を葬り敵味方の区別なく平等に供養し、供養塔を建立してその霊を弔いました。このような、いわゆる博愛思想をあらわす塔や碑は他にもありますが、この碑はその中でも最も古く、大正15年に国の史跡に指定されています。」となっています。この利他平等の精神は、まさに時宗の教えを体現したものと言え、「赤十字」よりも古い貴重な史跡となっているのです。
今回の学林で、高1生たちがお隣の遊行寺の「奥深さ」を体験できていたら、嬉しく思います。
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