春から夏へ 5月5日・立夏を前に 校長閑話
「朴の花」 ~初夏を告げる純白の花~
100周年記念館の2階には、生徒の皆さんが憩いのスペースとして利用している藤嶺カフェがあります。外階段を利用する生徒が多いと思いますが、3階程の高さに九弁の白い大きな花が咲いているのに気づいていますか。これが朴(ほお)の花です。山林の花ですから、どんな訳で藤嶺学園の敷地で成長したのかは分かりません。しかし、私は毎年この朴の花の開花を楽しみにしています。蕾の時は、合掌をしているように見えます。開花すると両方の掌のひらを広げたように真上に向かって咲きます。下からは見えにくいことは確かです。葉は芳香があって、殺菌作用があることから朴葉寿司、朴葉餅などに使われています。落ち葉になっても比較的火に強く、朴葉みそや朴葉焼きと言った郷土料理の材料として使われています。また、花言葉は「誠意ある友情」と言われています。
生徒の皆さん、新学期から一ヶ月が経ちました。中学・高校1年生はクラスに友達ができた頃だと思います。仲がよくなることは良いのですが、ある程度、距離を置くことも必要です。「誠意ある友情」を育むために次のことを心がけてみましょう。
① respecting
相手の意見や考えを尊重して、意見や考えの根拠や価値観に耳を傾ける
② suspending
自分の意見の根拠や前提、確信する考えをいったん保留にしてみる
「朴の花」も皆さんの成長と「誠意ある友情」を見守ってくれていると思います。
だいぶ以前の事になりますが、丹沢の方へ朴の花を見に行ったことがありました。雨がちらつく生憎のお天気でしたが、純白の朴の花を見つけることが出来ました。その時の思い出です。
深山(みやま)朴(ほお)雨雲の日も花掲(かか)ぐ 健
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