6月5日 芒種 … 夏安吾 ・ 校長閑話
6月5日は二十四節気の「芒種」です。「芒種(ぼうしゅ)」とは、稲や麦など穂の出る植物の種を蒔(ま)く頃のことです。麦や稲の穂先には、針のようなトゲトゲがありますね。これを「芒(のぎ)」といいます。つまり、「芒種」とは「芒をまとう穂を実らせる植物の種」のことです。
また、皆さんは「安居」(あんご)という言葉を知っていますか。「夏安居」(げあんご)とも言います。安居は梵語(ぼんご・サンスクリット)で雨期の意味です。昔のインドの仏教寺院の制度で、日本にも入ってきたといわれています。仏教で僧侶が一定期間外出しないで、一室にこもって修行することです。陰暦の4月16日~7月15日、90日間の修行になります。安居に入ることを「夏入り(げいり)」といい、安居を解くのを「解夏(げげ)」「夏の終わり」といいます。6月に入り、もうすぐ梅雨となるでしょう。約3週間で、期末試験です。期末試験に向けて自分なりに「夏安居」のような集中力もって、家庭学習を確立して下さい。特に中学生のみなさん、中間試験の反省点があるはずです。「ゲーム」に夢中になり、集中する時間をなくしていませんか。そんな中学生、高校生に論語の言葉を紹介しましょう。
「過ちては則ち改むるに憚ること勿かれ」(あやまちては すなはち あらたむるに はばかること なかれ)と読みます。意味は、「完全な人間というものは存在しない。間違いがあってこそ人間と言えるが、大切なことはその過ちに気づいてすぐに改めることだ。」となります。「ゲーム」に心を奪われることなく、この言葉を自分に当てはめて、じっくり考え、行動しましょう。
最後に、今は亡き私にとっての恩師の俳句を紹介します。
桶底に 沈む豆腐も 安居せり 瑞史
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