8月24日(火)に開幕した東京2020パラリンピックは、間もなく9/5(日)に閉会式となります。テレビ等で観戦している人も多いと思いますが、オリンピックとは違う「凄み」を感じます。また、パラリンピックに対しても各国が本格的な強化を行うようになってきたので、各競技のレベルも格段に上がっているということです。
さて、何と本校卒業生にはパラリンピック金メダリストがいることを知っているでしょうか?その人は、2008年北京パラリンピック大会自転車競技で金・銀・銅全てのメダルを獲得した石井雅史さん(48)です。石井さんはプロ競輪選手として活躍していましたが、2001年に練習中の事故で、言語・記憶障害や左足の麻痺などを負ってしまいました。世界大会に手が届く直前の事故で、懸命にリハビリに挑みましたが、第一線への復帰は叶いませんでした。一度は心が折れかけたそうですが、「それでも競技を続けたい」という思いを強くしていたときに、周囲から提案されたのがパラサイクルへの転向でした。石井さんが主に取り組むのは「Cクラス」と呼ばれる、機能障害や麻痺のある障害者が対象のクラスでした。競技で使うのは通常の二輪自転車で、厳しいリハビリに耐えなければなりませんでしたが、「また挑戦できる」という喜びが勝ったそうです。懸命な努力を経て出場した2008北京パラリンピックで大ブレーク!同一大会で金・銀・銅メダルを獲得したのです。
石井さんは2009年から(公財)藤沢市みらい創造財団で非常勤職員として勤務し、障害者スポーツの啓発活動など広報活動を担当しています。「諦めないで続けるためには、諦めさせない環境が大切。改善するためには、まず障害者の状況を知ってもらうこと。支援の輪を広げていくことが目標。」と語っています。
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