大学校
本校では、中学入試が終わり、来週は高校入試です。一方、本校の現役生・浪人生がチャレンジしている大学一般入試は、2月上旬にスタートし、3月半ば過ぎまでの長丁場で行われます。
さて、「高校を卒業した者が専門的な高等教育を受ける文部科学省が所管する教育機関」を「大学」と呼びますが、大学と同等の学位を取得できる他省庁所管の「大学校」があるのを皆さんは知っているでしょうか。例えば、防衛省所管「防衛大学校,防衛医科大学校」、気象庁所管「気象大学校」、水産庁所管「水産大学校」などです。
2月2日(水)朝のNHKラジオで、「海上保安大学校」の入学試験の学科試験が30年ぶりに変わるという話をしていました。海上保安大学校とは、広島県呉市に本部を置く、国土交通省所管の大学校で、海上保安庁の幹部職員の養成を目的に設置されているものです。海上保安大学校の学生は、一般職の国家公務員の身分なので(給料が出ます)、いわゆる入学試験は「採用試験」が正式呼称になります。「採用試験」の学科試験は、「数学・英語・物理または化学」でしたが、令和4年度採用試験から「数学及び英語についての筆記試験」に変更されます。この変更は、志願者増を目指していることもありますが、もう一つ大きな理由があるそうです。それは、外国船舶と相対する機会が増えているからで、例えば中国の海洋進出による尖閣諸島問題などへの対処が重要視された結果です。航海技術や通信技術習得のための「物理・化学」よりも、国際法の知識や語学力が今後はより重視されるのです。
大学進学を目指す高2以下の皆さんは、文科省以外の省庁所管の「大学校」を選択肢の一つにするのもいいのではないでしょうか。
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