釈尊降誕会
明日は4月8日ですが、何の日か知っていますか?始業式での校長先生のお話をよく聞いていた人はわかりますね……お釈迦様の誕生日=「釈尊降誕会」=「灌仏会」「花祭」です。灌仏会には、花御堂(はなみどう)という四本柱の小さなお堂の中に、「甘茶」を満たした桶を据え、その桶にお釈迦様の「誕生仏」を安置します。そして、お参りをする際には、誕生仏に柄杓で甘茶をかけるのです。これは、お釈迦様誕生の時、竜が天からやってきて香湯を注いだという話に基づくものです。生徒の皆さんの中には「お寺の幼稚園」に通っていて、「お釈迦様に甘茶をかけた」とか「4月8日に甘茶を飲んだ」という経験がある人がいるかもしれません。
寺院向けの仏具屋さんには「花御堂」が売っています。今の花御堂は、あまり花を飾らなくても済むようにできています。一方、昔の花御堂(うち=鎌倉市西御門来迎寺の花御堂は大正時代のもの)は、90㎝四方の屋根に、びっしり花を飾るようにできています。「温暖化」が言われる前までは、うちの寺の境内には4/8あたりは、椿、水仙、ハナダイコン(諸葛菜)、桃など、種々の花が咲いていましたので「自前」で花御堂を設えられたのです。しかしながら、温暖化が進んだせいと思われますが、この10年ほどは春の花々の盛りが前倒しとなり、自前で花御堂を設えられないので、花屋さんで花を買って設えています。地球温暖化の影響は、実は「灌仏会」にも及んでいるのです。
ちなみに、うちのお寺の「甘茶」は、境内に植えてある「甘茶(アジサイ科の落葉低木でガクアジサイによく似ている)」の葉を夏に刈り取って乾燥させたものを使用しています……自前です!
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