梅雨が終わらずに酷暑です
先週末からいきなり猛暑、酷暑となっています。気持ちの準備、体の準備ができていない中での暑さには参ります。7月8月の暑さはどんなになるでしょう……今から気が滅入ります。
さて、盛りは過ぎましたがまだ6月なので、アジサイの花をあちこちで見かけます。アジサイは、大雑把に言うと「手まり咲き」と言われる球形の花を咲かせるものと、「額咲き」と呼ばれる花を咲かせるガクアジサイに分かれます。ちなみに、アジサイの原種はガクアジサイだそうです。
弊寺(鎌倉市西御門来迎寺)にも、境内のあちこちにアジサイが咲いています。珍しくはありませんが、それらの中にはガクアジサイの仲間で「墨田の花火」もあります。「墨田の花火」は、中心に小さな花が固まって咲き、その周りを囲むように10個~16個の装飾花が咲きます。装飾花は中心の花よりも大きく、八重に咲き軸が少し長いため、まるで花火が打ちあがり開いたように見えるのです。
また、同じくガクアジサイによく似ているものに「アマチャ」(アジサイの変種)がありますが、こちらも境内に1株あります。「アマチャ」の葉を夏に摘んで乾燥させ、それを翌年の4月8日の灌仏会(花祭り)に煎じて煮出したものが「甘茶」です。灌仏会には、様々な草花で飾った花御堂(はなみどう)の中で、甘茶を満たした灌仏桶の中央へ安置した釈迦誕生仏像に柄杓で甘茶を掛けて祝うのですが、これは、釈迦生誕時に産湯を使わせるために9つの竜が天から清浄の水を注いだとの伝説に由来します。そして、甘茶を飲んでみると本当に甘いのです(美味しいか美味しくないかは好みが分かれます)。ただし、濃過ぎる甘茶を飲むと、中毒を起こして嘔吐する恐れもあるそうですので気をつけなければなりません。
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