藤嶺学園藤沢中・高等学校 blog archive

高校教頭ブログ(9/5)

藤嶺広報 2022-09-05

書を語る

 鎌倉の「中心」に位置する鶴岡八幡宮では、毎年立秋の前日から3日間「ぼんぼり祭」が催されます。 ぼんぼり祭は、鎌倉の夏の風物詩とも言えるお祭です。立秋の前日には夏の祓いである夏越祭があり、参道に「茅の輪」が出ます。参詣者が茅の輪をくぐると災いを避けることができると言われています。そして、ぼんぼり祭の期間中には、鎌倉にゆかりのある文化人をはじめ各界の著名人が揮毫した書画約400点がぼんぼりに仕立てられ、参道に並びます。夕刻になるとぼんぼりに灯りがともされ、境内は夜まで賑います。
 さて、遊行七十五代他阿一浄上人(藤嶺学園理事長東山勉先生)は、最近まで「公益社団法人日本総合書芸院」という書道会派の理事長をなさっていました。そのご縁で毎年ぼんぼり祭に書を出されていました。その書風は「書道家」と言うより「書家」と言った方がふさわしいでしょう。今年が最後の揮毫と思われますが、「兵戈無用(ひょうがむゆう)」を隷書風に仕立てて揮毫されていました。この言葉は、「祝聖文(しゅくしょうもん)」という偈文の一節で「戦争の武器は用いることなく」という意味です。昨今の世界情勢からこの言葉をお選びになったのでしょう。
 現在、YouTube の「書のひろば」というチャンネンルの中で「時宗75代法主東山心徹さん 書を語る」という動画を見ることができます。よろしければご覧下さい。以下がアドレスです。

  https://www.youtube.com/watch?v=9hhiYsL5HDw